昨日に夜、世阿弥の特集のテレビがあり、見ていました。
不思議なものです、最近世阿弥の本を読んでみたいと思っていて、メルカリで、出品されたら通知される設定にしていました。
一番、面白いなと思ったのは、能の舞の中で、世阿弥は、動きは7割に抑制する。。
と言っているのです。
分かり易い例として、目は口程にものを言う。。
口に出さなくても、あーこの女の子は俺の事好きなんだなあ。。って丸わかりの時ありますよね!小中学生の頃は特にね。。
あるシャンソン歌手も、同じ様な事を言っていたのを覚えています。
感情を抑制した方が伝わる。。感情を吐き出す様な歌は伝わらないと。。
抑制力は、呼吸力。。呼吸力は転換力。。受け入れ力と言ってもいい。。
感情を吐き出す事。。また感情を我慢して溜め込む事。。その二つしかない様に思っている方が多いですが、その真ん中に、感情を抑制する。。があります。
抑制するとは、我慢ではありません。
自分の中に沸き起こる、欲望を、無心に転換するプロセスです。
日本の武道の忍。。も本当はこう言う事なんですが、今は我慢だと思われている。。
忍の字を見てください。刀を止める心です。
殺してやろうという思い、刀を止める。。刀を抜かない心 武道とは、もともと、そういう心を養う場所でした。。
刀を抜こうとしたのを、抑制して鉾に納めた姿は美しいと思いませんか?
そこに心の転換があった。。抑制があった。。
そしてそこに、人間の成長を見ることができる。。感動します。
抑制力は、呼吸力 呼吸力は、心の転換力です。
忍とは、我慢ではなく、災い転じて福となす事です。
抑制は、だから美しいのです。
合気道の植芝盛平氏も、武は愛なり。。と言っています。武を転じて愛となす。。
同じような意味合いだと思われます。
破壊のエネルギーを、調和のエネルギーに変換する。。これが抑制力、忍です。
勝海舟さんが、刀を持った相手に、丸腰で対座した話は感動したものです。
その抑制力。。呼吸力の美しさに、相手は刀を抜けないのです。