心が風邪をひいたなら

川村整体ブログ 

関節を締める日本文化と無心

日本人の文化は、骨バランス文化です。

コツを掴むという言葉は、海外ではあるのかどうか知りませんが、コツを掴むとは、骨を掴む。。筋肉バランスに頼らず、骨バランスで動くのが良い。。という事なのだと思います。

日本人の考え出した、文化は、骨文化です。。

筋肉の力があまり無い、小さな日本人は、感覚の良さを活かし、骨を使う事を覚えたのです。。

昔の写真を見ると、小さなおばさんが、米俵を、三つも背負っている写真があります。。あれは筋力では無理です。

脚絆というのは、今は見なくなりましたが、ちょっと前までは、ガードマン、交通誘導員などが、膝から下に巻く脚絆を身につけていました。。

 

人間は、疲れるとまず、膝から下の二本の骨が開いてくるんです。。

それを防ぐ装備で、東海道を歩く人もしていました。。

もちろん飛脚もしていました。。

手甲という、手の甲に巻く布も、水戸黄門などで、見られますね?

あれも、手首や手の甲の関節が開かない様にしていたのです。

日本人は、関節を締めれば、疲れにくく、集中力が増す事を、経験的に知っていたはずです。

たすきがけは、肩甲骨を絞める為、ハチマキは、後頭骨を締める為です。。

肩甲骨と後頭骨を締めると、集中力が増すのです。

整体を勉強した人には、常識ですが、そういう知識がなくても、昔の人はしていたと言うことになります。。

 

何が言いたいかと言うと、それらが、ゴムではなく、布であるのは何故か?です。

ゴムではダメなのです。。

何故なら、ゴムは血管を締め付けるだけで、骨を閉めないからです。。

布は、関節を締めるが、血管を締め付けないのです。

 

お婆さんでも、お腹が出てきて、落ちない様にゴムのズボンを履いていますが、あれは血管を締め付けるので、ダメなのです。。

着物や袴もゴムではないでしょう!

関節を絞めて、身体の一体感を作っているのです。。

実際、袴を履くと、動き易くなります。。武術をやる人が袴を履くのは、関節が締まり、一体感が出やすいからです。着物は、関節をゆるめない仕組みがあったのです。。着物を着た方が踊りがきれいになるのです。動きにくさの中に統一感を生む仕組みがあるのです。。着物です。

関節を絞めてやれば、周りの筋肉も血管もリンパ管も正常化すると言うことを、整体の仕事の現場で私は知っています。。

 

昔の人の装備も全て、関節を締める装備で、筋肉や血管を締め付けるものではありません。。関節を締めることにより、一体感が生まれ、骨に体重を乗せやすくなること。。つまりは骨が移動すれば、重心が移動する。。歩ける。。という事です。。

筋肉はあまり使いません。。

また使わない動きをできる人が、達人です。

 

赤ちゃんの歩き方は、ヒントがあります。。

筋肉がまだ無いから、骨に体重を乗せて、骨の移動を重心移動に変えています。。

だから筋力に頼らず歩けます。。

 

ゴムで締め付けるグッズは、一時的には良いでしょうが、長い目で見ると身体は弱ると思います。

 

当院でも教える体操に、筋トレや、ストレッチはありません。。

すべて、骨バランス感覚を養う体操です。。

簡単すぎて効かない気がしてやらない人もいます。

やった感がないと効かないと思うのは、大脳の興奮です。。

正しい動きとは意識されない動きです。。

意識されないから見えないのです。

武術の達人の動きは見えない。。と言いますが、正しい動きは意識されないから見えない。。だから抵抗できないのです。

歩きにくい時は意識されますが、普通に歩ける時、歩いてる事を意識しませんよね。。

また歩きにくそうに歩いてる人は気になるが、普通に歩いてる人をいちいち意識しません。

 

正しい思考、身体の使い方は意識されないのです。。見えないのです。。

無心とはそういう事です。。意識されない時間こそ無心なのです。。

見えない事の中に無心があるのです。。

意識される世界、見える世界に無心を求めてもありません。

金メダルを取る為の無心などないのです。。

むしろ金メダルを忘れた時が無心です。

無心は、誰も成し遂げられない目標の手段ではありません。

それを忘れる事、忘れた状態、自分をコントロールする意識が消えた状態です。

仏教の十牛図で、悟った人は何でもない人に見える。。というのも同じですね。。

本当に悟った人は、意識されない、見えないのです。。

 

凄い人が偉い人。。ではない。。凄いとは意識されやすい人です。見えやすい人です。。目立つ人です。。世の中の役に立つ人であることは間違い無いでしょうが、無心ではないのです。無心の人はむしろ目立たない人、意識されない人です。。

 

無心とは、無為無心なのです。。何かを達成する為に生きる力みを手放した時が無為無心です。。例えば、オートバイで、少しでも早く目的地に着こうと、焦っていたのを忘れて、バイクに乗ってる事そのものを楽しみだして、目的地を忘れた時、時間を忘れた時、それが無為無心であり、時空を忘れた、今ここに在るです。だから楽しめるのです。。

 

日本人の身体は、骨バランスを整えれば、あとはついてきます。。

無理な筋トレやストレッチは、骨バランスをむしろ悪くします。。