Mgが皮膚のバリア機能を回復

私たちの肌の美しさを決定づけているのは何か?それは、角層という肌のいちばん外側の部分です。

この角層で重要な働きをしているのが、セラミドです。角層細胞間に存在する脂質の主成分であるセラミドは、肌の内側で水分をつなぎとめ、乾燥から守っている潤い成分です。言わば、肌の守護神ですね。セラミドにもさまざまな種類があり、中でも皮膚バリア形成に特化した脂質が、「アシルセラミド」です。

すでに、アシルセラミドの減少がアトピー性皮膚炎の乾燥皮膚の原因になっていることが証明されています。セラミドを配合した保湿薬も出まわっているのですが、残念ながらアシルセラミドではありません。

そして、アシルセラミドの合成には、マグネシウムが重要な役割を果たしていることが明らかになっています。

 

そこで期待をかけたいのが、マグネシウムです。マグネシウムは保湿効果が強く、また、マグネシウムの作用によって、アシルセラミドの合成が高まり、皮膚のバリア機能が回復してくるからです。セラミドは、皮膚の近くで合成されます。セラミドを効率的に合成しようとすれば、体内にマグネシウムを十分に取り込むことが近道になります。」


「また、アトピー性皮膚炎の人が海水浴にいくと、皮膚の調子がよくなったという話をよく聞きます。塩分の強い温泉も、アトピー性皮膚炎に効果があるといいます。タラソテラピー(海洋療法)というフランス発祥の治療法もあります。」

こうした効果は、まさに海水中のマグネシウムの保湿作用、アシルセラミドの合成の高まりによる皮膚のバリア機能の回復が大きく作用していると考えられるのです。そうした効果を考えると、たとえば良質のニガリの水溶液をつくり、外用剤として使うことも相乗効果が期待できます。」

「それを皮膚に塗ると、カサカサがかなりの割合で取れ、皮膚のバリア機能が回復し、アトピー性皮膚炎の悪化を予防することも可能です。もう一つ、ニガリを浴槽に入れると、マグネシウムの保湿効果、保湿効果から、塩分の濃い温泉にいった効果も期待できます。

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