人は、体は、鏡に写して自分で見る事ができますが、心は鏡に映りません。
しかし、他人に自分の心を映し出しています。
あんな嫌な奴はいない。。といつも悪口を言っていた相手と、いざちゃんと話してみると、違った。。という 経験、誰にでもありますよね。
誤解してた。。良い人なんだね!
また、お花を見て、私たち人間の為に、咲いてくれている。。と思うのも同じでしょう。感情移入しているのです。お花、多分、タダ咲いてるだけです。
犬にいろいろ服を着せてる人もそうですね。。自分が着飾りたいから、犬もそうだろう。。嬉しいのだろう。。と、服を着させますが、多分犬は、嫌がってると思います。
それは、実は自分の心を見ていたんですよね。感情移入し、映し出しているのです。
親子で性格が似ていると、自分を棚に上げて、許せないという気持ちになりますが、
それは自分の事です。自分の中にあるずるさを、家族に映して、腹が立っているのです。でも、親に自分が似ているとは、なかなか認めたくないものです。
人に腹を立てる時は、よくよくそれは実は自分ではないのか?
と、自問自答してみましょう。
自分の中に同じ心があるから、ずるさが分かり、腹が立つ。
自分が、人のものを横取りしようという心があるから、他人も自分のものを横取りしようとしているんではないか?と、不安になるんです。
自分の中に人のものを横取りしようという心がなければ、他人に対して、疑う心は起きない。
良寛という坊さんはそういう人であったと、本で読みました。
船頭から船から落とされても、怒ることもなく、抱え上げて貰った時に、お礼を言ったらしいのです。これは良寛さんの中に、人を、川に落として、本当に怒らないのか試す。。という心がなかったために、自分のミスで落ちたと思ったのでしょうか?
詐欺に引っかかる人もそうです。。自分の中に、年金暮らしの人から、お金を騙し取ろう。。という 心がないから、他人もそんな人はいないだろうと思って信じてしまう。
人の事を、悪口をいってるときに、あれ、これ俺のことじゃないのかな?
自分の中に起きている感情は、自分が起こした感情で、他人が起こした感情ではないと言うことです。
同じ人を見ても、人によってその人の解釈が違います。
それは正しくその人を見ているのではなくて、自分を見ていると言うことです。