整体の世界でも、患者さんを、初回で観察して、教えられたら、カテゴリーのどれかに当てはめて、そのカテゴリーの人の治し方は、こうする。。と言うマニュアルがある場合が多い。。
これは先人が、沢山の経験の中から導き出した、統計学であり、一つの指針でしかないのです。昔の整体は、そういうのが多かった。。
僕が、一番勉強した、野口整体術にも、10種類のカテゴリーがあり、そのどれかに患者さんを当てはめて、そのカテゴリーの治療法を使えば、治っていく。。と言うもので、確かに、初級者、中級者には、便利なのです。。
一つのとっかかりになるからです。
しかし上級者になると、そのカテゴリー分別が、かえって邪魔になるのです。。
何故?
統計学のマニュアル通りにすれば治る様な患者さんは、元々何をやっても治る様な、元気な人です。。
当院に多い、何処に行っても治らなかった。。と言う人は、今までの整体院のカテゴリー分別治療では、治らなかった。。と言う事でしょう
それを僕がまた、野口整体術のカテゴリー分別で、型に当てはめて、マニュアル通りにやっても治らないのですよ。。
統計学とは、便利な反面、囚われになるんです。。
決めつけと言いますか。。視野が狭くなる。。
僕の場合、皆さんご存知の通り、毎回全て、検査し直すでしょう?
他の整体院は、1回目の検査結果をカルテに書いて、2回目からは、カルテを見て、そこから始める。。病院もそうですね。決めつけです。
一回目で型にはめてしまうんです。。
でも、身体は、来るたび、同じじゃないんです。。諸行無常ですよ。
だから、毎回検査する。。
すると、前回と、もう違うんですよ。。
今日の検査をして、そこから始めないと。だから時間がかかる。。
しかしそこははしょれない。。
以前お話しした、東海市の鍼灸院の犬伏さんに、施術してもらいがてら、質問をしたんです。。一目置いてる先生ですから。。
「こう言う症状が出てる時は、何が原因で、どうすればいいのですか?」
犬伏さんは、「そう言う風に、決めつけたくなる気持ちはよくわかるけど、それをやっちゃあダメ、毎回調べて、その日の体の声を聞かないと。」
10年前ぐらいに、こう指摘されて、目が覚めた。。というか。。当時は、まだ、全ての症状をマニュアル化しようとしていたのです。。
そのやり方では、統計学に当てはまらない。。つまり何処に行っても治らなかった人を、治す事ができないのです。。
これは、血液型や、動物占いなども同様です。。
確かに根拠のある統計学として、一つの指針にはなるでしょう!
しかし、そこに囚われては、自分のことも、友人のことも、正しく観る事ができなくなるのです。
決めつけてしまうのです。。
あの人は、B型だから、きっとこういう人だ。。
あの人は、動物占いでライオンだから、きっとこうなんだ。。
僕がO型。。というと皆びっくりするでしょ?
統計学に当てはまらないでしょ!
こういう決めつけという色眼鏡で人を扱ってしまう。。
これは、自分にとっても、そう思われる方も、ともに、不自由なのです。。
統計学はあくまで統計学という、狭い世界での統計であり、その人の全てを現すものではない。。
本当の自由自在、魂の自由自在を知るには、統計学を超えていく必要があるのです。。
正しく観る。。これは囚われのない目で観ろという事です。
統計学のフィルターを通して人を見る。
これは正しく観ていないのです。