秋葉原に、トラックで突っ込んで、無差別に人を刺殺した若者に事件を覚えているだろうか?
あれ以来、若者が、無差別に人を刺殺する事件が増えた。。
一昔前までの殺人事件は、特定の人に対する、恨みつらみがあり、仕返しに殺す。。という事件ばかりで、つまり動機がはっきりしていた。。
しかし最近の事件は、動機がはっきりしないし、誰でもいいから殺したかった。。
と言うのです。
ワイドショーの司会者は、この心、行動を理解できない。。と、非難する。。
しかし、僕は、秋葉原の事件の時。。
誰でもいいから殺してやりたかった。。この気持ちが理解できた。。
そして、今回の小田急事件の犯人は、誰でもいいから殺したかった。。
そして、もう一つ。。「周りの幸福そうな人が憎かった。」
と、言っていますね!
この心なんです。。
これは、ぼくが高校生時。。もっと正確に言えば中二からですが、ノイローゼになった。。
その時、僕も同じ様な気持ちを持っていました。。
幸福そうにしてる人達が憎い。。
誰でもいいからぶん殴ってやりたい。。
こういう事件を起こす若者は、きっと愛されたい。。評価されたい。という願望、欲望が満たされない。。飢えていたんだと思うんです。
それでも認めてもらいたくて、愛してもらいたくて努力はしてみる。。
それでも、誰も自分を、評価しない。。愛してくれない。。必要としてくれない。。
この状態が長く続くと、誰も自分を見てくれない。。評価してくれない。。友達になってくれない。。
これが、いつしか、みんなが俺を影で悪口を言っている。。みんなが俺を笑っている。。
みんなが俺を無視している。。と、妄想しだすんです。
それがいつしか、俺を笑う奴らは皆敵だ。。となる。。
その気持ちは、自分を認めない全人類に向く訳です。
誰でもいいから。。とは、言い換えれば、全ての人が敵なのです。
彼らにとっては、誰かを殺して、それがニュースになる事。これが目的です。
彼らは、人を殺して逃げるわけじゃない。。
捕まる予定でやるのです。
これは、彼らにとっては、なんで俺を見てくれないんだみんな。。という訴えでもあるんです。
みんなが誰も俺を見てくれなかった。。だから俺はこうなり、こういう事件が起きるんだぞ。
という、自分の周りの人達に、反省を促せようとする事件でもあるんです。
では私達はどうすればいいでしょう。。
僕が、周りの幸福そうな人が憎い。。誰でもいいからぶん殴ってやりたい。。
この心理から解放された瞬間。。
それは、高校2年で同じクラスになった木俣くんです。
彼とは今でも親友です。
彼は不思議な子で、感性が人とちょっと違う。。変わり者だったんです。
でもそれが良かった。。
彼は、言うんです。
「俺は、川村を尊敬してるんだ」
えっ。。どこを。。俺のどこを尊敬してるの?
「何処というか、お前と話をする度に、お前は凄いやつだなと思うんだ。。」
結局、俺の何を尊敬してるか分からない。。
でも、たった1人でも、自分を求めてくれる人ができた。。
たったこれだけのことで、僕は前向きになれたのです。。
たった1人でいいのです。
たった1人、自分を認めて、評価して、求めてくれる人がいれば、誰でもいいから殺したかった。。この状態から脱出できる。
この経験が大きくて、当院に多いメンタル系でくるお客さん。。
自分は生きてる価値があるのか?
そんな気持ちで生きてる人に、僕が言ってあげるんです。
君は、こういうところが持ち味だし、良いところなんだよ。。
それを磨いていけば、君は輝くよ。
何も自分の欠点を嘆いてる場合じゃない。
俺もそうだったが、今更完全な人間をめざす必要はないだろ?
そういうのはあきらめればいい。。
俺もそうだ。。自分の持ち味を磨いてきたんだ。。
トータル的な人間性は、今でも俺はダメ人間だよ。。
でも、何故君は俺に心を開いたんだ?
俺が完全な人間だからじゃないだろう。。
君は、本当の自分にまだ気づいてないだけだ。あなたが自分に気づいていないのに、周りの人に気づいて欲しいって。。それは無理だろ。。
そういう事を言ってくれる1人。。が必要なんです。
1人でいいんです。
僕が整体を始めた1番の理由。。
それは、僕が、この1人になれる。。と思ったからです。
誰からも敬遠されてる人がいたら、「君はこういうところが素敵だよ!」
と、言ってあげて欲しい。。
それだけでいいんです。
言葉が浮かばないなら、例えば、自分のガムを一個分けてあげる。。
そんな行動一つでも良い。
僕は、高校生の頃、女性陣に影で悪口を言われ、笑われていましたよ!
そんな時、クラスの服部さんという女性が、そっと無言で近づいて来て、僕の曲がった襟を直してくれたんです。。
その時それを見ていた服部さんの友人の女性が「えっ。。」
と、言ったのが聞こえましたよ。。
その友人からしたら、川村にそんな事してあげる必要ないのに。。だったんだと思うんです。
でも服部さんはきっと、それを知っていてあえて僕の襟を治してくれた。。
彼女にとっても勇気ある行動ですよ。。
この心が大事なんです。
嬉しかったですねえ。。言葉は交わせませんでしたが、「私は、川村くんの事、見てますよ。。心配してますよ!」という愛情のある雰囲気を感じました。
今でも良い思い出として心に残っています。
結局、長く付き合ってる木俣くんだが、きっと高校生の頃、俺を尊敬してると言ってくれたのは、酷い目に遭いながらも、その出来事、悩みの中から、何かを学ぼうとしている姿勢の事だった様です。