心が風邪をひいたなら

川村整体ブログ 

自己肯定感という言葉の暴走

最近TVを見ていると、自己肯定感。。という言葉がたくさん出てくるんです。

昨日も、タレントの女の子が、自分は自己肯定感が無い。。と嘆いていました。。

 

最近本屋に行くと、自己肯定感。。という言葉が入った、心理系の本がたくさん見られる。

それが原因じゃないか?と思うんです。

 

自己肯定感が持てれば、悩み苦しみは消える。。というものです。

それは正しいです。。

しかし、どうも間違えた解釈で使われ、若者の間で、流行り言葉の様に使われている様ですので、本当の自己肯定感とは何か? 説明してみたいと思います。

 

私達は、社会の中で、自分以外の他人と、グループを創り、生きていかねばなりません。

動物で言えば、例えば猿🐒の縄張り群れの中で、群れから弾き出され無い様に、追い出されない様に、常に気を使い、上位のボス猿に嫌われない様に、ボスに気に入られる様に、また、自分より上位の猿に嫌われない様に、常に、自分以外の猿の気持ちを基準に生きる毎日。。これを気を使う。。と言いますね?

気を使うのは疲れます。。

そして、できれば、群れの上位にいた方が、メスも獲得できるし、自分の思い通りにふるまえる。そこで、自分より上位の猿に喧嘩を売り、勝つ度に、順位が上がり、上がった分だけ、気を使わず、我がもの顔で生きていける。。群れを私物化できる訳です。。

 

これは、学生時代の不良の世界も同じですし、昭和時代の、会社が全てのサラリーマンの世界も同じです。

昭和時代に生まれた組織は、猿の群れの様です。

パワハラが凄い絶対的なボスと、そのボスに気に入られる様に、イエスマンでいる事。自分の意見を、封じ込める事。。会社とはそういうところでした。

 

こういう上下関係で出来上がっている昭和の群れの価値観、。基準。。

これが、知らず知らず、現代でも、私達の生きていく上での価値観の基準になっていて、常に、群れの中で、尊敬されるにはどうしたらいいのか? 群れの中で上位になるには、自分はどういう振る舞いをして、何を身につければ上位に行けるのか?

つまり、他人に評価されるにはどうしたらいいのか?基準で生きてるんです。

自分が成り上がるには、尊敬されるには、良い人だと思われるにはどういう振る舞いをすればいいのか?

また、自分はこうゆう風に、評価されたい。。という欲望の場合もありますね。。

人に評価されてるのに、自己肯定感が低い場合です。

 

これが、本当は、自分の魂は、どうしたいのか?が麻痺して、尊敬されるには、こうであらねばならない。。こうでなきゃならない。。こうしなきゃならない。。と、常に他人に評価される基準に自分を寄せて行こうとする意識、行動。。迷子なんです。

これが僕に言わせれば、最大の自己否定感なんです。

 

自分が本当はどうしたいか?を、無視して生きてるんですから。

本当の自分を否定しているのです。自己否定が強い事。。イコール自己肯定感が無い。。

これが本当の自己肯定感の意味です。

つまり、人に評価される基準に囚われている、こうでなければならない。。こうしなきゃならない。。という他人目線。。自分を他人から見る目線で、自分を評価する。。

こんなんじゃいけない。。何故?人に評価されないから。。

これをやめていくこと。。これが自己否定を減らしていく事。。イコール、俺はそんなに、人の評価の為に、こんなに力んで気を使い、やりたくもない生き方で頑張り努力する必要ないんじゃないか?

そうか、別に他人に評価される為に、自分を演じる事よりも、自分の魂の導くままに、善に囚われず、悪に囚われず、あるがままに生きていけばいいんじゃないか?

これでいいのだ。。

風天の寅さんの様に、魂の赴くままに、人の評価など気にせず生きている。

しかし、誰より輝いているのはなんでだろう。誰より優しいのはなんでだろう。。

そうか、寅さんは、自分の魂を大事に生きてるんだな。

自分を大事に生きてるから、人も大事に感じるんだな。。

皆が、自分の中の寅さんに気づき、自分を大切にすれば、殺人も無くなるでしょ!

だって殺人は、自分を評価してくれない人。。イコール自分を幸福にしてくれず、不幸にする人への妬みでしょ!

結局、人の評価欲しさに、自分の魂の声を封じ込め、いい人、凄い人を演じる事こそ、自己否定である。そしてそれをするから、常にこうであらねばならない自分になれず、こんなじゃいいけないと、自己否定して、自己肯定感が持てないんだ。

いつも、自分はこれではいけない、あーじゃなきゃ、もっとこうじゃなきゃ。。おれは他人に評価されない。。評価されない自分を俺は評価できない。。

評価される自分を、俺は評価できる。

つまり、人に評価されてる期間は、自己肯定感が強いということ。

 

しかし、気まぐれな、人の評価に裏打ちされた、幻の自己肯定感であるから、常に、その評価を失う不安がつきまとう。。それが今以上に頑張る事。。頑張らないと評価されなくなるから。。評価されなくなったら、自己肯定感がなくなるから。。

自分を評価できないから。。

このループに入った芸能人が、追い込まれて自殺してしまうんだと思うんです。

キリがないですから。。いずれは人気はなくなるのです。それでいいのです。

自分の心の安定を、気まぐれな他人の評価に依存してるからです。

頑張り屋さんとは、言い換えれば、評価欲しい依存症でもあるんです。

だから僕は、頑張るとか、努力という言葉に違和感を感じて使わないんです。

 

自己肯定感とは、自分の中の寅さんを認めてあげることです。

なんだ、俺は女にモテないし、貧乏だし、顔が四角いし、でも、それが俺なんだからいいじゃないか。。これでいいじゃないか。。可愛いもんだぜ❤️

 

俺は俺の生き方、魂の生き方を大事に生きていけばいいんだ。。それだけなんだな。。結局人生とは。。

そう思えた時、人の評価基準という自分の評価を捨て、自分を大事にした生き方をする事が第一。。力みが消え、穏やかになる。すると何故か?人が集まり出す。。

赤ちゃんや子犬👶の様にね。。構えがない人に、人は信頼を寄せるのです。

 

僕も、自分の中にある本心。。魂である寅さんを認め、大事にして、善にとらわれず、悪に囚われず生きています。

だから自己肯定感が強いです。

立派になろうとは思いません。。でもあるがままに生きていきたいです。

それで充分です。。力みが取れた時、今まで聞こえなかったいい音が聞こえてくるでしょう。。それが、実は最初から与えられていた幸福です。

自己肯定感とは、これでいいのだ。。といういい意味での明らめです。それは自分の運命を、仏に任せ、受け入れ、感謝する。。という悟りなのです。

私達は、お釈迦さんの手の掌なのです。